生産性を向上させる正しいタスクの捨て方。重要度と緊急度マトリックスの実例

タスクを捨てられない限り、タスクの山へ埋もれてしまい長時間労働に陥ったり、仕事が遅い人というレッテルを貼られかねません。タスクは全力でやらねばならないという強迫観念は一見美しいですが、人と組織を崩壊させます。

タスクを捨てるという考え方があれば、レバレッジを使える発想に頭が切り替わり生産効率が劇的に変わるはずです。

本コラムでは、まずはタスクを捨てるための「優先度」と「緊急度」の一般論を語り、これを実務レベルに落とした時に問題になるであろう事象について検討します。その後、この問題を解決するためのフローを提示します。「優先度」と「緊急度」の一般論に関しては、「7つの習慣」をご参考ください。既に理解されている方はこちらのセクションは読み飛ばしてください。

 

「7つの習慣」で語られる、「緊急度」と「重要度」とは

 

「7つの習慣」は、スティーブン・R・コヴィー博士氏が書いたビジネス書で、今もベストセラー書籍として人気です。

その中で語られている一つが、この「緊急度」と「重要度」のフレームワーク(マトリックス)の話です。下記のように4象限のマトリックスにセグメントを分け、手持ちのタスクがどこに値するかプロットしていきます。

左上の第1領域はみな一番に対応すると思います。ただ次の優先度としては第3領域ではなく第2領域に着手しましょうというのがこの考え方です。

「緊急度」と「重要度」で分解された領域に対する解釈

重要度が高く緊急度が低いものとは具体的にどういうことでしょうか?私は重要度とは、”ビジョンや目標達成への影響度”と捉えています。つまりあるべき姿に近づくために必要なタスクと言えます。この緊急度が低いということは”未来への投資”であると言えます。

以上より、第2領域の重要度が高く緊急度が低いものとは、”ビジョン、目標達成に必要な未来への投資”と言えます。このように言い換えればこの領域の優先度を上げる理由も腹落ちするはずです。

またこの考え方に基づけば、第3領域は”目標達成に必要でないタスク”と言い変えることが出来ます。ここばかりに時間を割いているとするならば、それは目標達成に全くコミットしていないことと同義です。あなたの評価にも将来にも一切影響しません。出来るだけここをやらない、手を抜く必要があるのは明白です。

生産性を上げるための緊急度、重要度マトリックス(フレームワーク)の正しい活用方法

 

各領域の意味が理解出来たら、次はこのフレームワークの活用方法です。ただ単にフレームワークに乗せて、第1、第2、第三と作業を進めていくだけではこのフレームワークを活用しきれておらず、まだまだ非効率です。

 

以上の事を踏まえて実際にタスクをマッピングする前に、いくつか考慮して欲しいものがあります。

1つは、各タスクの作業工数を把握しておくこと。第4領域以外はこれをしておくことをおすすめします。その上で、各領域を全て終わらせるにはどのくらいに時間が必要なのかを把握してください。特に問題なのが第1領域です。この領域は最優先で処理しなければならないタスクです。ここに例えば1週間分のタスクが溜まっていたとしたら?急に最優先のタスクが入ってきたらそれは1週間以上後に対処せざるを得なくなります。それは緊急のスピード感ではありませんよね?この領域はなるべくゼロに近づけることが望ましいです。仮に増えてきたらどうするか。その場合は、”重要度を再度見直すか、緊急度を再度見直して第1象限のタスクを減らしてください”。

重要度を見直すとは、目標達成に影響がどの程度あるか再度見直すことです。時間が経つことで実は優先度を下げても良い問題になっている可能性もあります。

緊急度を見直すとは、関係者がいるのであれば期限を切り直すことです。上司やクライアントに状況を説明して調整してください。

もう一つ考慮しておかなければいけないことは、第2領域のタスクは放っておくと第1領域に入りうるということです。つまりこの領域で注意すべきことは、スケジュール管理が必要であることです。このスケジュール管理のためには

1.デッドラインはいつか

2.作業工数はどの程度か

3.自分がスケジュールを完全にコントロールできるか

の3つを考慮すべきです。

1,2は比較的わかりやすいと思います。3に関しては、つまりタスクの進捗が自分以外の要因で変化しうるか、変化しうる場合はそのバッファや調整が必要なことを前提に作業をする必要があります。これを考慮して第1領域に入る前に計画的に終わらせる事が重要です。

 

緊急度、重要度マトリックス(フレームワーク)の活用フロー

 

以上を踏まえて私が今現在最適と考えているオペレーションフローをご提示します。

 

オペレーションフロー

  1. 週1で全タスクの重要度、緊急度を洗い直し、ずれがあれば修正。やらなくても良い作業は削除
  2. 朝仕事を始める前にタスクリストの中から工数を考慮して第1、第2、第3象限の中からタスクをピックアップ。作業工数を見積もり、作業順に時系列をまとめる。
  3. 原則そのタスクが終わるまで他の作業はやらない。朝に計画を立てているのでそれ以上タスクの優先順位については考えない。割り込みも滅多な事がない限り禁止。割り込みが多く想定される場合は、割り込み対応のタスクを入れて時間を確保しておく。
  4. 作業を始めている間に新たなタスクが生まれた場合は、タスクリストに追加してその時は手を出さない。ついつい作業したくなるが無駄なものである可能性が高いので注意。
  5. ディテールにこだわりすぎず見積もり工数内で終わらせる方法を考える。

 

緊急度、重要度マトリックス(フレームワーク)の例

例えば新しく事業を立ち上げるケースを考えてみましょう。

タスクは無限にありますが、生産性を上げて効率よく作業しなければ自分が決めた期限内に終わりそうにありません。まずは次のようにやらなければいけないタスクを挙げたとしましょう。

尚今回は簡略化のため条件をわかりやすくしているため、例えば仲間集めは最初にすべき、等の本来の新規事業立ち上げの”べき論”とは一部異なる解釈になっています。またこの順位付けはその人、チームのシチュエーションによって全く変わってきます。新規事業の立ち上げ方に関しては別のコラムで詳しく紹介しようと思います。

 

  • 仮説の検証
  • プロダクトの設計
  • 仲間集め
  • HP製作
  • 市場の調査

 

タスクの優先順位を考えるためには、まず目標を決める必要があります。

目標は、1年以内に1億円の売上を立てる、ということにしましょう。

するとタスクの重要度は、1億円の売上に貢献するかどうかで決まります。

 

ではこの条件で上記タスクを分類しましょう。

・仮説の検証 → 仮説が外れていればお金を払う顧客がいない。故に重要である。また仮説が間違っていた場合全て練り直しであるため緊急を要する。 = 第一領域

・プロダクトの設計 →今回のビジネスアイデアではプロダクトが必須である。よって1億円達成にはプロダクトが必要。プロダクトがリリースされなければ(基本的には)売上が立たないが、リリースのタイミングまでに出来上がって入れば良い。まだバッファは充分あるため、緊急ではない =第2領域

・仲間集め →自分では開発が出来ない。開発が出来なければ売上が立たないため重要。ただし、業務委託という手もあり仲間が万が一見つからなくても資金さえあれば最悪1週間くらいでリソースは確保できそうと判断。よって緊急でない =第2領域

・HP製作 →HPがなくともプロダクトは売れると判断したため、重要ではない。緊急度も高くない =第4領域

・市場の調査 →既に同様のプロダクトがある場合には差別化が必要であったり、市場がシュリンクしているケースもあるため、1億円達成への影響度が大きい。またコンセプトで間違っていた場合全て練り直しであるため緊急。 = 第1領域

 

つまり、やるべきタスクの優先度としては、

第1領域:最優先

  •  仮説の検証
  •  市場の調査

第2領域:スケジュールを立てながら作業

  •  仲間集め
  •  プロダクトの設計

第3領域:捨てる

  •  HP製作

 

となります。このような形でタスクの優先度をつけて、本当に意味のあるタスクのみをやることで生産性を上げていきましょう。

 

一つは、自分の目標達成と組織の目標達成が異なる場合には両方優先度が高いとしてよいのか否かということ。

もう一つは、時間軸が考慮しきれていないということ。

 

左上の第1領域はみな一番に対応しますが、問題は次の着手順です。ありがちなのが第2領域に手を出してしまう事です。この事例はまだ客観的に無駄だなと分かる事例ですが、実際はもっと判断に困ることがほとんどです。上司から、”これ緊急のタスクだからやっておいて!”と言われて真っ先にやってはいませんか?

私はこの優先度というのは相対的に決めていくべきと思います。つまり例えば、○○というカテゴリのタスクは優先度は高く、重要度は低いという単純なロジックで分類するのは微妙で、その人、チームの状況によって同じタスクでも優先度が異なると考えています。それはタスクが持つ文脈(意味合い)もあるでしょうし、外部環境側が変わるケースもあります。


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